クマハギ by 長坂健司(GEN副代表)

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「源流の森」でクマハギの現場を見てきました。フィールドで現場を見ることの大切さに改めて気づかされました。
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私の職場である東北農林専門職大学には、農畜産業を学ぶための圃場、森林業を学ぶための演習林が設置されています。
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東北農林専門職大学で特に充実しているのは豊富な実習です。100haを超える広大な敷地内には圃場や演習林があり、講義で得た知識をすぐに現場実習で深めることができるため、効率的に学ぶことができます。
 また2年次から4年次まで年間30日間、合計90日間実施する「臨地実務実習 (農業法人や森林組合等の企業で行う長期間の学外実習)」を行います。
 この実習では、先進的な経営をしている多種多様な実習先で生産技術・経営管理に関する実践的な知識・技術、経営戦略などを段階的・継続的に学修します。実習先は山形県内を中心に東北各地に350か所以上準備。自らの将来に合致する実習先を選定することが可能です。
 通常の4年制大学の農学部とは異なる学びができる環境を整えております。

【山形県】東北唯一の公立農林業系専門職大学、初の海外実習でグローバル人材を養成!山形県のプレスリリース(2026年1月16日 10時00分)【山形県】東北唯一の公立農林業系専門職大学、初の海外実習でグロprtimes.jp

(山形県庁のニュースリリースより)
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先日、本学が山形県内に数か所設置している演習林のうち、置賜地区にある飯豊町の「源流の森」に行ってきました。学生の実習に同行する形です。今回の目的の1つは、クマハギの対策を学ぶことでした。
 
クマハギとは、熊がスギなどの針葉樹の木の皮を剥ぎ、その下の柔らかい部分を歯や舌で削り取って食べる行動のことです。春先から初夏にかけて発生します(写真1:クマハギの様子)。

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野生動物に樹皮をはがされる被害について、緑の地球ネットワークの黄土高原の現場では、苗木に対するウサギやネズミによるものが見られました。国内でスギの成木が被害を受ける場合の原因は、シカとクマです。シカハギとクマハギの違いは、前者が年中見られ、歯の跡が縦横無尽に残っている点、後者が春先から初夏に見られ、歯の跡は下から上に残っている点にあります。県内を車で走っていると、クマハギの被害を受けた樹木が立ち枯れている様子をしばしば見かけます。実は、クマハギの被害を受けたすべての樹木が枯れてしまうわけではないのですが、変色等により木材としての価値が減ってしまうことも問題です。
 
その対策として、樹木に保護材を巻くことが行われています(写真2:テープを巻いてクマハギ防止)。

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どんな素材のものをどのように巻いていくのかは、試行錯誤な部分があるようで、各都道府県によって推奨される巻き方が違うこともあるようです。例えば、山形県のそれと石川県のそれは少し違うんだとか。
 
フィールドに出るのは時間もお金もかかりますし、研究目線で考えた場合、データを取るのに長い時間がかかります。しかし、クマハギの例一つとっても、現場でしっかり学べる大切さはかけがえがありません。今の研究者は、自らの業務成果の評価軸として論文の出版数がとても重視されているので、短期間に多くの論文の出版が簡単ではないフィールドを対象にした研究への関心が少なくなりつつあるように感じています。それでも、教育の場所として演習林のようなフィールドはとても大事ですし、フィールドでの気づきがユニークな研究に結び付くこともあるはずです。
 
フィールドでの教育や長期にわたる調査に対して、もっとサポートができる仕組みができないかと、ここ数年、結構真剣に考えているところです。
 
(動画:当日は雨でしたが、自然の音だけに包まれる貴重な時間でもありました)
https://youtube.com/shorts/RSF56qzY07M

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