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佐賀県吉野ケ里町にある地域おこしのために作られた松隈小水力発電所を紹介します。30kwという少ない発電量にも関わらず、毎年100万円の収益をもたらし、地域の活性化に繋がっています。
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呉工業高等専門学校の小倉亜紗美です。
今日は地域おこしを目的に作られた松隈小水力発電所(https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00379886/index.html)を紹介します。
松隈小水力発電所は、佐賀県吉野ケ里町の松隈地区にある発電容量が30 kwというとても小さな発電所です。
通常、出力が100 kw以上ないと採算が取れないと言われている小水力発電ですが、ここは30kwという少ない発電量にも関わらず、毎年100万円以上の利益をもたらし、地域の発展に貢献しているそうです。
先日訪問してみてびっくりしたのは、「松隈小水力発電所」という横断幕を頼りに、細い道を登っていくと小さなプレハブ小屋があるだけだったことです。
水力発電所を聞くと、ダムのように貯められた水が大きな段差で落下することをイメージしてしまいそうですが、ここでは川の本流から地面に敷いたパイプに水を引き入れ、高低差20mを流下した水が、小さなプレハブ小屋の中の水車を回し、また水が川に戻っているというとても簡単な設備になっていました。

この松隈小水力発電所は2022年に「脱炭素チャレンジカップ2022」で環境大臣グランプリ、2021年に全国知事会表彰「ゼロカーボン部門」先進政策大賞と佐賀さいこう表彰「自発の地域づくり部門」など、たくさんの賞を受賞され、佐賀モデルとして全国から注目されています。
川の水量に合せて発電量を設定するのではなく、一定の水量以上であればどこでも設置できるという汎用性の高いモデルにしたことも、注目されているポイントの一つです。
さらに、この発電所は売電収入以外にも地域の方に恩恵をもたらしているそうです。
全国的に里地里山の維持管理の人手が足りないことが課題となっています。
その中でも、水路に溜まった土砂の撤去は重労働です。
この発電所では、これまで地域の人が20人程度集まって数時間かけて行っていた水路に溜まった土砂の撤去を今では一人で1時間程度で終わらせることができます。
なぜそんなことができるのかというと、発電所の設置時に水門を設置しておいたので、土砂が溜まったらハンドルを回して水門を開けるだけで水と一緒に別の水路に流せる仕組みになっているからだそうです。また、落ち葉が貯まったら、自動的に水を停めて落ち葉を流す仕組みなどを取り入れ、地域の皆さんの管理の労力を減らしたことで、地域の人がとても喜んでおられると聞きました。


もう一つ、この発電所の面白い所は、地域で「松隈地域づくり株式会社」を設立し、そこが建設・運営をしているというところです。株式会社にして、万が一最悪の事態に陥ったとしても出資金最大5000円を失うだけですむような仕組みにされたことで、地域の皆さんの不安がなく進めることが出来たそうです。
会社の利益100万円は地域のために使うと定款で決めてあり、その100万円を使って地域の掃除の時にもらうお金が増えたり、地域の人が買い物や病院に行くときに使うデマンドタクシーの代金を半額支給したり、料理教室の講師代を支援してくれたりと、地域の人が楽しく暮らせる仕組みをどんどん実現され、移住者も出てきたそうです。
その活動の中心になっている多良さんは、元役場の職員で、村長、町議、町長をされた方で地元のことを知り尽くし、データを集め、地域のみんなを説得し、実現していってとてもパワフルな方でした。
地域おこしのための水力発電所は、小さいけれど、地域に大きな変化をもたらす大きな存在だと感じました。







